こんにちは!学生修行僧のホールディングです。
今年(2019年)、プレミアムエコノミークラスでのシドニー・シンガポール往復をメインに、JALの上級会員であるサファイアを達成しました。
無事に解脱後の後日、バンクーバーに行くことに。もう修行も終わったし、上のクラスに乗る意味もお金もないのでエコノミークラスでのフライトになりました。
久々のエコノミーへの搭乗となったのですが、「世界一のエコノミー」とも呼ばれるJALのエコノミーだけあって、十分快適でした。
プレミアムエコノミーとエコノミーの両方を経験した結果、”安くない差額を払ってプレエコ乗る必要あるかな?”と冷静になって考えてみたので、今回はそのことについて私見を述べたいと思います。
運賃はだいたい2倍
まず運賃を比較してみます。僕が勝手に考えた主要路線(東京からシンガポール、ニューヨーク、ヘルシンキ)に関しての運賃比較。
2019年11月現在から2020年6月の運賃を検索したものです(片道分、税・サ別)。
都市 | エコノミー最安値 | プレエコ最安値 |
---|---|---|
シンガポール | 24,500 | 53,500 |
ニューヨーク | 52,500 | 90,500 |
ヘルシンキ | 42,500 | 112,500 |
これを見ると、都市によって若干差はあるものの、プレミアムエコノミーはエコノミーのだいたい2倍前後になっていることが分かります。
往復で5~10万円の差ということは、滞在中のホテルを1ランク上げてもまだ余るくらいの額ではないでしょうか。結構大きな価格差です。
プレエコにあってエコノミーにないもの
さて、プレミアムエコノミーはエコノミーとだいぶ価格差があることが分かりました。ここからは、サービス面の話。エコノミーと比べてどんな特典が付くのかを見ていきます。
座席…シートピッチが広くなる
座席は広いです。シートピッチはおよそ20㎝の差があります。
エコノミーは膝がつきそう(でもつかない)のに対し、プレエコは脚を組んでも余裕。
まあスペースが広いに越したことはないのですが、どちらも膝がつかないのであれば大差はないかなと個人的には思ってしまいます。寝るときの快適さもそんな変わらない気がしました。なお、座席の幅ですが、最大1㎝しか変わりません。変わるのはアームレストの幅。小物が置けるようになる程度です。
より広い席が好まれる理由として、より良い睡眠をとるためというのがあると思います。しかし、、、今年プレエコで3回、エコノミーで1回夜行便に乗った僕が正直に言いますが、睡眠の質はプレエコとエコノミーで大差はないと思います。
たとえ前後の幅が広がったとしても、フルフラットにならない以上は脚が相対的に下の位置に来ることに変わりがないことがその理由だと思います。どうしても脚に血が溜まりむくんでいく、あるいは単純に足が冷えるといったデメリットはエコノミー・プレエコともに共通したものでした。
「飛行機に乗っている間に疲労しないように広いプレエコを利用する」というのは正直現実的な意見ではありません。そういう考えならビジネス以上をとらないと意味ないです。
機内サービスに関して
機内サービスとしては、ドリンクの種類が少しだけ増えてシャンパンとペリエ(炭酸水)が頼めるようになったり、アメニティが充実してスリッパとマスクがもらえたりといった具合です。
シャンパン。特別感はありますが、これのためにプレエコ乗るって感じではないですよね。
スリッパがもらえるのはわりと助かりますが、正直なところ持参すれば済む話です。ホテルとかでもらえるペラペラのスリッパであればかさばらないですし、実際に持参しているエコノミー利用者の海外トラベラーも少なくないですよね。
専用チェックインカウンターが利用できる
プレエコ利用時は専用のカウンターの「プレミアムエコノミークラスチェックインカウンター」を利用できます(プレエコカウンターがない空港ではビジネスクラスカウンターが利用可)。
これはかなり強い特典です。実際の搭乗時の様子が上記ですが、その際は1人しか並んでなかったですから。
一方、同じ時間のエコノミークラスカウンター。しっかり行列してました。
ただ、プレエコクラス以上のカウンターを使う方法って、実際にそのクラスに乗る以外にもたくさんあります。以下の条件を満たすことで、ビジネスクラスのチェックインカウンターの利用資格が得られます。
・JALの上級会員になる(クリスタル含む)
・JALカード「CLUB-Aカード」以上のカードを持つ
・20代限定のJALカード「CLUB EST」を持つ
上級会員になるにはたくさん飛行機に乗らないといけないので簡単ではないですが、他の2つは違います。
CLUB-Aカードは実はゴールドカードではないので(普通カードの上位版みたいな位置づけ)、特にJALカードの利用状況に問題がなければだれでも、すぐに切り替えできます。自動付帯の海外旅行保険も普通カードよりも範囲が広がりますから、その点もGoodですね。
CLUB ESTも同様。20代限定ではありますが、誰でも作れるカードです。このカードに関してはチェックインカウンター意外にも特典もりもりで最強のカードなので20代の皆さんは今すぐに切り替えてほしいくらいです。詳しくは↓をぜひ。
というように、確かに専用カウンターは意味のある特典ではありますが、プレエコ利用以外でも利用できる方法があり、これのためにプレエコを選択するってほどのものではないかと思います。
JAL指定のラウンジが利用できる
プレエコ利用時はJAL指定のラウンジを利用可能。これも大きい特典の1つです。ラウンジでは食事、アルコールを含む飲み物、シャワーの利用等が無料です。
JALサクララウンジの名物、ビーフカレーは言わずと知れた逸品。
成田空港サクララウンジにプレエコで入室した例↓
非常に居心地がいいですし、非日常感を味わえていいのですが、果たしてこれがプレエコを選択するエクスキューズになるか、というとこれまた疑問です。
費用対効果的な観点から言って、空港の飲食店でたらふく食べて飲んで、シャワールームを借りてシャワーを浴びたとしてもエコノミーとプレエコの差額には到底届かないからです。
客観的に見て、ラウンジが使えるから価値がある(差額をペイできる)!とするのは無理があります。
なお、プレミアムエコノミーで利用できるのはJAL指定のラウンジのみであるという点にも少し注意です。JALのサファイア会員であればワンワールドの航空会社のラウンジをひと通り利用できますが、プレエコ利用者は指定ラウンジだけ。例えば羽田空港の場合、サファイア会員はJALのサクララウンジとキャセイパシフィック航空のラウンジを両方利用可能ですが、プレエコ利用者はJALのラウンジだけとなります。ラウンジが使えるだけ嬉しいですが、ホッピングができないのは少々残念ですね。
手荷物優先
「プライオリティバッゲージサービス」という、預け入れた手荷物が到着地で早く出てくるというサービスもあります。これはなかなか有効なサービスです(順番はファーストクラス・最上級会員→ビジネスクラス・上級会員→プレミアムエコノミー→その他全員)。荷物を早く受け取れればその分税関・入国審査にも早く並べるので、実時間で言うと結構な差があると思います。
また、これは正真正銘プレエコ以上利用者か上級会員のみのサービス。それだけに一定以上の意味があると思います。
まとめ
プレミアムエコノミーの価値について議論してきたわけですが、ざっくりまとめると以下の通り。
1.前の席との間隔が広い
2.若干サービスがいい
3.専用のチェックインカウンターを使える
4.ラウンジを使える
5.手荷物を早く受け取れる
個人的には1,2にはほとんど価値がないと思っていて、3~5にはそれなりの価値があると思います。
ただ、3は対象のJALカードを持つだけで利用対象になれます。4,5は一般的には対象になるのは難しいですが、そこに両クラスの差額の価値があるかと問われると疑問です。(また読者の方々が取得済みor取得予定であろう上級会員資格があれば、これらの特典はエコノミー利用でも無条件に享受できます。)
というわけで、単にホスピタリティの向上を期待してプレミアムエコノミークラスに搭乗するというのは愚策である、というのが僕の意見のまとめです。
エコノミークラスを利用し、プレエコとの差額は貯めておきましょう。そのお金で滞在先でいいホテルに泊まるか、あるいは何回分か貯めれば将来ビジネスクラスにも乗れると思いますので、その選択の方が賢いと思います。
プレエコ利用をオススメできる人は「修行中でFOPがたくさんほしい人」くらいですかね。積算率100%は嬉しいです。そのうち70%になっちゃうみたいですが。
プレエコで修行してたくさんFOP貯めて、解脱したらエコノミー(あるいは特典でビジネス!)に乗りましょう。世界一のエコノミー。十分快適ですよ。
今回はここまで。ありがとうございました!