旅行記

バオバブ観光拠点の街・モロンダバとはどんな街?3泊過ごしてみた感想など。

こんにちは!ホールディングです。

2023-2024の年末年始でマダガスカル観光に行ってきました。

もちろん(?)、そのメインテーマはバオバブ街道を見ることで、そのためには首都アンタナナリボからさらに離れた西部の海沿いの街・モロンダバへ行く必要があります。物理的な距離も文明からの距離も遠く離れた場所にある、なかなかパンチの効いた街でしたので、私の旅行日記として、また皆さんの訪問前の予備知識として、どんな街だったかについてまとめていきたいと思います。よろしくお願いします!

※すべて2023年時点の情報です。特に物価の相場などは変動している可能性がありますので、ご留意ください。

モロンダバってどんな街?

前述の通り、モロンダバ(※)はマダガスカルの西部の海岸沿いに位置する街です。首都アンタナナリボからは飛行機またはバスで行くことができます。

※モロンダバ(Morondava)には日本語の表記揺れがあり、ムルンダバなどと書かれる場合もあります。

飛行機の場合はアンタナナリボから1時間強のフライトです。移動は楽ですが、フライトは週1~2回しかありません。私は往復飛行機を利用しましたが、便数の少なさがネック。特にすることも多くないのにモロンダバに3泊4日するハメになりました。飛行機の料金は片道およそ1万円程度が相場なようです。(一般的な航空券と同じく、直前で予約するほど料金は高騰していきます。)

バスには乗ってはいないので聞いた情報です。バスの場合は15時間程度かかるようです(モロンダバを明け方3時とかに出発→夜遅くにアンタナナリボ着というスケジュール感)。料金は片道だいたい2,000円~とかなり安いのですが、乗車環境もそれ相応のようで、ハイエースやマイクロバスに定員の1.5~2倍の人が詰め込まれ、道のりの半分は未舗装のオフロードに揺られるといった具合とのことです。窓際や助手席が取れればまだマシで、それ以外に乗ってしまうと…らしいです。我こそはというバックパッカーの方にはぜひ挑戦してもらいたいものです。笑

モロンダバの観光スポット

モロンダバの観光地は大きく以下の3つです。一般的に、上から順に優先度が高いです。あわせておおよその所要時間も示します。(ほかにツィンギーという国立公園がありますが、日帰りで行ける範囲ではないので除外します。)

モロンダバの観光スポット

①バオバブ街道:半日

②キツネザルウォッチング(キリンディー):1日弱

③造船島(ベタニア):半日

現地で捕まえたガイドがこれしかないと言っていたのでほぼ確かな情報だと思います。したがって、モロンダバで必要な時間は最大でも3日(現実的にはそれ以下)ということになります。フライトが午前着or午後発だったりするとさらに所要日数は短くなります。スケジューリングの参考にしてください。

①②バオバブ街道・キリンディー(キツネザル鑑賞)

バオバブ街道とキツネザルが見られるキリンディーは実は方向が一緒なので、まとめて紹介します。バオバブ街道を突っ切り、さらに奥に進んだ先にキリンディーがある、という位置関係です。(以下のGoogle Map切り抜き参照)
所要時間はバオバブ街道は30分程度、キリンディーは2時間程度です。(いずれもモロンダバから車、片道の時間)

Google Mapより。後段の③ベタニアも含まれており、位置関係の参考になるかと思います。

同じ方向にあるため同日にはしごで行くのが効率的です。バオバブは夕暮れがきれいですので、午前中にキリンディーでキツネザルウォッチ、午後に戻り移動して夕方にバオバブ鑑賞というのがモデルコースかと思います。

なお、モロンダバ~バオバブ街道の約半分、およびバオバブ街道~キリンディーの全区間が未舗装区間となっています。キリンディーに行く場合は1時間半以上でこぼこ道を揺られていくことになりますので、酔いやすい方は酔い止め推奨です。マダガスカルでも手に入るとは思いますが、心もとないので日本から持っていきましょう。また、同様の理由でジープやランクル等の4×4のチャーターがほぼ必須です。(普通のガイドであれば、この行程には4WDが必要であると分かっているはずです。)

費用は雇うガイドによるとしか言えませんが、私はモロンダバの空港に客引きに来ていたガイドと行動を共にしました。モロンダバ発でバオバブ街道までの半日旅が160,000MGA(マダガスカルアリアリ≒5,000円)、キリンディーまでの1日旅が460,000MGA(≒15,000円)でした。キリンディーのものにはキツネザルの公園に入るためのチケット代を含んでいます。

ここで写真をいくつか紹介します。

まずはバオバブアベニュー。日が高いうちは観光客はまばらで、夕日の頃になると続々と集まってきます。記念写真は人が少ない日中の方がオススメかもしれません。

続いてキリンディーで見たキツネザル。マダガスカルには肉食獣がいないらしく、すなわちキツネザルにとっての天敵がいないため、このサイズでも地べたにいても平気なようです。のんびりしてる様子が眺められます。

蛇足ですが、キリンディーへの道中はかなり未開で貧困な現地住民の村を通ります。(この内部に入っていくとさらにリアルな光景が広がっていましたが、自重します。)かなり衝撃的ですが、世界の現実を知るにはいい機会だと思います。貧しいけど物乞いや盗みはしてこないため、特に身の危険を感じることはないです。

③造船島(ベタニア)

続いてはもう1つの観光スポット、ベタニア(Betania)について。造船島と書いた通り、船をつくることをその主な産業としている島です。

島と言っても三角州で、モロンダバの街からは川を1本隔てたのみです。だた、この川に橋が架かっていないため、ベタニアまでは水上交通で行く必要があります。

我々がガイド経由でチャーターしたのがこのカヌーです。やや頼りないですが、右に付いた浮きのおかげで想像以上に安定性は高かったです。朝出かけて行って昼に帰ってくる旅程で12万MGA(≒3,800円)でした。

まっすぐ漕いで行けば10分もかからないですが、途中のマングローブを見せてくれるように迂回しながら、30分くらいかけて島に到着です。

島に着くとさっそく建造途中の船を発見。このような木製の船を手造りで建造していくようです。このサイズの船でも年単位の時間をかけて組んでいくそう。

ここもかなり開発レベルが低いです。風が吹けば飛んでいきそうなバラック小屋に暮らし、そこらじゅうゴミだらけです(ゴミを集積するという文化が存在しないようです)。個人的には造船どうこうよりも人々の経済的・文化的な立ち位置の違いに興味を持っていかれました。時間・価格的にハードルは高くないので、モロンダバで時間がある方はついでに行ってみるといいかもしれません。

モロンダバの天気

天気ですが、私が行った年末年始(12月-1月)は雨期にあたるようで、2日に1日は雨といった具合でした。Goggleで調べた限りでは4月~11月くらいまでは雨の日が少なそうですね。バオバブアベニューは晴れの日の夕暮れ時がベストですから、時期を選べるのであればこの時期に行くのが良いかと思います。(私も行く前から気候的にベストシーズンでないことは分かっていたのですが、長期休みが年末年始しかなく特攻をかけました笑)

私がいた時は4日のうち1日が嵐のような風を伴った雨になりました。移動日と重なってしまうとフライトがキャンセルになることもあるかもしれないので、雨季はその辺もギャンブルですね。(モロンダバを発着する飛行機は小型のプロペラ機なので、なおさら天候マターの欠航等が多いかもしれません。)

モロンダバの生活全般

続いてモロンダバで過ごすうえでの一般的な知識(食事、ホテルなど)についてまとめていきます。

食事

まずは食事から。

いずれもホテルや近くのレストランなどで、朝食はオムレツやクロワッサンなど、昼・夜はパスタ、ピザ、グラタン、ハンバーガーなど、料理名としては我々もよく知る料理を食べることができます。概して15,000-30,000MGA(≒500~900円)くらいの価格帯です。(観光客向けのレストランでこれくらいです。ローカルな食堂などに行けばさらに安価であろうと推測します。)

写真はzebuと呼ばれる現地の牛の煮込み。肉は牛(zebu)と鶏(poulet=chicken)が中心です。この2つの単語くらいは覚えておくと良いかもしれません。
ただし、ここでは食事のクオリティ期待をすることは厳禁です。上で挙げた料理のいずれも、美味しいと感じることはありませんでしたまずいor味がしない〜まあ食える、くらいの間で、過ごすうちに食に期待しなくなっていきます。

ホテル

これはピンキリかと思いますが、私が宿泊したホテルについて紹介します。「Havana Hotel」というところで、モロンダバの中心地からほど近い場所にありました。1泊70,000MGA(≒2,200円)で個室タイプでした。面白いのが、エアコンが別料金だったこと。1泊辺り20,000MGA(650円)を追加で払うと、エアコンを使うためのブレーカーを入れてくれるという仕組みでした。私は追加での課金が悔しいので使いませんでした笑。

ランドリーサービスという概念は、(少なくとも)このクラスのホテルでは存在しませんでした。モロンダバは暑くて汗はかくので、自分で洗うのがいいと思います。綿とかだと乾かないので、麻とか化学繊維の服がおすすめ。(下着含め。エアリズムとか攻守に最強です)

また、(これはホテルの落ち度ではないですが)かなりの頻度で停電が発生します。滞在3日半で5-10回程度発生しました。1回あたりの時間は数十分程度ですぐ戻るのですが、結構ストレスでしたね。

言葉・・・フランス語を覚えていくべし

マダガスカルでは第1言語がマダガスカル語、第2言語がフランス語で英語はその次です。一般市民でも日常会話のフランス語が通じます。

一方、英語については首都アンタナナリボの観光業者(空港・ホテル等)では通じることも多いのですが、ここモロンダバではそういった人たちですら英語が通じるか怪しくなってきます。一般市民ではほぼ通じる人はいないと思った方がいいでしょう。私の経験から言うと、空港で雇ったガイドは英語ができましたが、彼が連れてきたガイドはできませんでした。またホテルのフロントはできる人とできない人が半々で、レストランのウエイターはほとんど通じないようでした。私は片言のフランス語が話せたのでなんとかなったのですが、レストランでwaterが通じなかったときはビックリしました。フランス語が全くできなかったらどうなっていたかと思うと肝を冷やします。
したがって、最低限のフランス語は覚えておいた方がベターだと思います。水=l’eau、ボトルの水=bouteille d’eau、朝食=petit dejeuner、昼食=dejeuner、あとは数字など。不安な方は指さし会話帳的なものを持っていくのがよろしいかと思いますが、停電したりそもそも電波の入らない土地も多いので、持っていくなら紙で持っていきましょうね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。バオバブ街道は観光地として有名ですが、その拠点となる街・モロンダバについてはあまり前情報がなかったように思ったので、今回まとめてみました。

アフリカ観光に慣れている方であれば「ああこんなもんね」って具合なのかもしれませんが、そうでない方にとってはなかなかの覚悟が必要な街です。

今回の内容が皆さんのお役に立つことがあれば幸いです。

それでは今回は以上。ありがとうございました!

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