マレーシアの首都・クアラルンプールから車で約1時間のところにあるゲンティンハイランド。標高約1,800mの高原に広がるリゾート地で、「エンターテイメントの街」として知られ、カジノやテーマパーク、ショッピングなどを楽しめます。また、高原であることから年間を通して冷涼な気候に恵まれているため、常夏の国マレーシアにおいて避暑地や週末のレジャーを楽しむ場所として、国内外の多くの観光客から人気を集めています。
そしてなんと、このゲンティンハイランドに、日本風の温泉が楽しめるホテル、その名も「The Yanné Onsen Hotel」があるのです!今回実際に泊まってみましたので、その際のレポートという形でご紹介できればと思います。よろしくお願いします。
もくじ
Yanné Onsenに行き着いた理由
まずは、会社の先輩にクアラルンプール(KL)に行くと言ったときに、真っ先におすすめされたのがゲンティンハイランド(Genting Highland)でした。最初はカジノとかテーマパークとかがあって楽しい場所、と聞いていたのですが、調べを進めていくうちに、なんと温泉があるということがわかりました。外国ではほとんどそうですが、マレーシアもホテルにはシャワーブースだけしかないことがほとんどでしたので、ひとっ風呂浴びるのも気持ちよさそうだなと思い、Yanné Onsenに泊まることにしてみました。
また、前述の通り、ゲンティンハイランドは高地のため気温が低く(KLは常に30℃前後ですが、ゲンティンハイランドは15-25℃前後)、温泉を楽しむにもちょうどいい気温なんだそうです。期待が膨らみますね。それでは実際のホテルの様子を見ていきます。
到着・チェックインの様子など
ホテルは、ゲンティンハイランドのトップヒル(SkyAvenueなどがあるところ)からさらに車で10-15分程度離れた場所にあります。自家用車などで行く場合は直接ホテルへ向かいます。公共交通機関で行く場合には、SkyAvenueからはシャトルバスでの移動になります。写真の通り、毎時1本の間隔で運行しているようです。
(※KL市内からトップヒルまでの行き方については、詳細は省略しますが、Grabで行くか、高速バス+ケーブルカーで行くかの2通りです。)
入り口はこんな感じ。結構大きな建物です。
こちらは別日の写真です。さすがに標高1,800mとあって、ある時は雲の上、ある時は雲の中ということになります。雲の中にいるときはかなり視界が悪くなりますが、これはこれで特別感があっていいですね。(自家用車で来られる方は結構危険かもしれないので、お気を付けください。)
さて、ホテルのフロントでパスポートを提示し、手続きを受けます。さすがに日本語でのチェックインとはいかず、普通に英語でやり取りを行います。
なお、ホテルとの連絡は、WhatsAppが一番スムーズなようです。後述する温泉の時間の予約なども、WhatsApp経由がスムーズなので、インストールしておいたら快適かもしれません。
客室の様子
チェックインを済ませた後は、客室に向かいます。
今回はPremier Studio Suiteというタイプにしました。客室は特に特別なことがあるわけではないのですが、ベッドの足を載せる部分は鶴などが描かれていて日本風ですね。
写真奥にちらっと見える通り、この部屋にはバルコニーがついていました。天気のいい日は、そこからちらっと山麓が見えました。(タイプによってはバルコニーがなく、窓だけという部屋もあるようです。)
温泉のルールは注意点あり。
それでは、お待ちかねの温泉タイムです!異国の地ということもあり、いくつか注意すべきポイントがありますので、それらを最初にまとめます。
順に説明していきますね。
①2つの温泉コース
まずは、温泉には2つのコースがあるということです。
こちらはホテルの公式サイトから拝借したのですが、上記の通り、普通の「Onsen」と「Premium Onsen」があるといった具合です。普通のほうはOpenと書かれていることもありました。
| コース | Onsen(Open) | Premium Onsen |
| 内容 | 温泉のみ(タオル付) | 温泉+浴衣+サウナ+ティーセット |
| 時間 | 1時間 | 2時間 |
| 金額(日帰りの場合) | 138リンギット | 288リンギット |
2つのコースの比較は上記の通り。Premiumはサウナもついているので、お好きな方にはたまらないでしょうが、日帰りだと288MYR=大体1万円くらいするので、なかなかのお値段ですね。
宿泊の場合はというと、公式サイトではこのように表記されていました。最低でも宿泊+Openプランがセットになっていて、Premium付きのプランも選択できるといった具合。この時の差額を鑑みると、日帰りよりも宿泊したほうがPremiumプランは安く上がりそうです。
②日帰り入浴も可能!
先ほどもご紹介した通り、日帰りのプランもあるようです。ホテルの公式サイトから「Onsen」と進むと、予約画面に遷移します。日付と開始時刻を指定して、予約する流れです。
朝9時から夜の9時までやっているようです。
後述の通り、入浴するには水着が必須ですので、お忘れなく。
③事前予約が必要
温泉は、時間指定の完全予約制となっています。ホテルが一度に入浴できる人数をコントロールしていて、その時間帯にある程度の人数以上の予約が入ると、その枠は受付をストップするようです。
日帰りの場合は予約時に時間を指定します。また、宿泊の場合には、予約後のホテルとのWhatsAppでのやり取りで予約するか、チェックイン時に直接フロントと話して予約するかの2通りがあるようです。なお、チェックイン時に予約する場合は、準備の関係からか、その時間から2時間後以降でないと入浴できないようですので、注意が必要です。WhatsAppで事前に予約しておくほうが色々と楽な気がしましたので、そちらがおすすめです。
④水着着用・混浴。写真撮影OK
日本の皆さんにはこれが一番カルチャーショックかもしれません。この温泉は混浴であり、水着を着用して入浴します。また、写真の撮影もOKとなっています。
温泉というよりは、温水プールに行くみたいな気持ちでいたほうがすんなりと入っていけるかもしれないですね。写真も、インスタ映えするんでじゃんじゃん撮っちゃってください!みたいなノリでした。笑
温泉の様子・レポート
それでは、ルールも理解したところで、実際に中の様子を見ていきます。ちなみに、せっかくなのでPremiumコースを体験してみることにしました。
こちらが受付の様子。タオル・浴衣・帯が入ったかごがいくつか置いてありますので、好きな浴衣を選んで受け取ります。男性用・女性用・子供用があるらしいですが、一緒くたに置いてありますので、受付の人に聞いてみるのがいいかもしれません。Openプランの場合には、ここでタオルのみ受け取ります。(12月に行ったからか、クリスマスの装飾もありました笑)
さすがに自分が着た様子をアップするのは憚られるので、現地に置いてあったマネキンの様子を載せておきます。こんな感じでドレスアップできます。
受付の隣に脱衣所(ここはしっかり男女別)があります。ここで水着に着替え、Premiumなら浴衣を羽織ってから、温泉に向かいます。
温泉…5種類の湯船が楽しめる!
それでは温泉へGo。スタッフの方が説明しながら案内してくれました。
まずは入り口に大きなサイネージ。ここで写真を撮る人が多いそうです。
しっかりした洗い場もあります。イスラム教の方への配慮なのか、男女のスペースが一応区別されていました。手前が男性用、仕切りの奥が女性用でした。
そして湯船はこんな感じ。全部で5種類の湯船があり、写真に写っている3種類と、この左側にもう2種類ありました。
映っていない2種類のほうは浅くて水温も低めでした。子供連れの方などにはちょうどいいかもしれませんね。
逆に、写真に写っている3種類は、それらに比べると水温は高めでしたが、約40度くらいとのことで、日本の温泉と比べると若干ぬるいのかな~と感じました。(のぼせないので、長風呂にはちょうどいいかもしれません。)
写真手前の湯船は「Sakura Pool」というようで、こちらも多くの人が写真を撮るみたいです。お湯の中に塩が含まれていて、肌にも良いんだとか。また、写真中央のプールはナノバブルが出ており、こちらも肌に良いようです。
個人的には、水温が比較的高くて深さもある程度ある「Sakura Pool」がお気に入りでした。また、窓が開かれていて、外の風が入り込んでくるのですが、ゲンティンハイランドの涼しい空気と温かい湯舟とがしっかりマッチしていて、日本の秋口の温泉に入っているような気持でした。
サウナ
続いてはサウナへ。なんとトイレの隣に併設されておりました、、、。ちなみに、サウナは男女別になっています。
中の様子はこんな感じ。本格的なサウナがどうなっているか知らないのですが、これは電熱線か何かで温めているような感じでした。
こちらも温泉同様、日本と比べるとちょっと温度が低めかな~とは思うものの、時間がたってくればしっかりとぬくもることができました。
ティーセット
最後にティーセットをいただくことにしました。ちなみに、Premiumの場合には温泉、サウナ、ティーセットがありますが、どんな順番でも構わないとのことでした。とはいえ、大体の人は温泉→サウナ→(もう一回温泉)→ティーセットの順番だと言っていました。
セットの内容は、ほうじ茶、クッキー、大福でした。どれもちゃんとした日本風だったように思います。スタッフさん曰く、全部日本から輸入しているとのこと。
気になったこと・注意点等
ホテルそれ自体には全然不満はないのですが、ホテル周辺にあるコンビニなどの食料品の価格があり得ないほど高いので、それは注意が必要なポイントかなと思いました。ホテルには500mlの水が2本あったのですが、それ以上に必要な場合は事前に買って持ち込んでおくなど、対策されたほうがいいかもしれません。ミッドヒル、トップヒルにファミマがありますので、その辺だったらまだ許せる価格で売っていますよ。
まとめ
というわけで、今回はマレーシア・ゲンティンハイランドにある日本式温泉ホテル「The Yanné Onsen Hotel」について書いてきました。水着で入るなど、若干日本の温泉との違いはあるものの、思ったよりも本格的な温泉体験ができて非常に満足でした。KL在住の方はもちろん、日本からも訪れる価値があるホテルかもしれません。(ゲンティン自体が観光地として見どころがありますからね。カジノやテーマパークなどを楽しんだ後に、温泉でゆっくりなんてのもアリだと思います。)
当記事の情報が皆様のお役に立てば幸いです。それでは今回は以上。ありがとうございました!

